11.20.2009

Nakanori

今日の出来事。
ここ数週間、僕は友人の「心理学セミナー狂い」と口をきくことを許してもらえなかった。
メールを送っても、電話をしても、ずっと無視され続けていた。

きっかけは些細なことだった。ちょっとした話しの流れにのせて、僕は彼が昔付き合っていた女性をネタにした下ネタを、それも一番下品な、「オーラルセックス」を題材にした下ネタを、やってしまったのだ。

僕は我ながらの下ネタセンスに酔いしれ、ただただ光悦に浸っていたが、周囲は「心理学セミナー狂い」の狼狽ぶりに気付き、慌ただしくなっていた。もう1人の友人「空手の師匠」は必死で「口」の話題から「手」の話題へ逸らすように努力するくらい、慌ただしくなっていた。

いよいよ僕自身も、「心理学セミナー狂い」の異変に気付いたので、「空手の師匠」に仲介してもらい、謝りにいくことにした。

彼と会う前は、気の利いたギャグでも披露して、場を和ませでもしたら、なんとなくうやむやになるんじゃないかと思っていたが、いざ、自宅から出てきた彼の僕を見る目は、異常な程に尖っていた。そこで初めて、僕は本当に彼を傷つけてしまっていたのだと認識した。これが、目で殺す、というやつだ、と僕は怯えた。

「空手の師匠」は敏感に空気を察知して、「手が冷たい」とか「指が乾燥してる」というような「手」の話題を提供しようとしていたが、僕は逆効果なような気がして冷や汗をかいた。

唐突に、「心理学セミナー狂い」はこういった。「昔の僕なら、このままうやむやにして、君との付き合いを続けることもできるだろう。でも今は違う。このままではだめなんだ」と言った。

そして、彼の本気のセリフを聞いた僕は、本気で謝った。

どうやら、彼は漫画のワンピースに出てくる「ゾロ」から勇気をもらい、物事をうやむやにしない心の持ち方を手に入れたらしい。
そういえば、あの僕が殺されるかと錯覚したような、眼光の鋭さは、「ゾロ」そのものだったのだ!


そんな、今日という日は、忘れられない日になるだろう。

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