12.26.2008

Energy

「ボーイズラブ(BL)」と呼ばれる男性同士の恋愛をテーマにした小説に、堺市の図書館が揺れている。市民の声を受けて貸し出しを制限したところ、反対に「特定の本を排除するのは問題」と非難が集中し、制限を撤回。

京都新聞より


貸し出しを制限した人も、それを言い出した人も、たぶん通常よりド変態なんだろうと思う。通常よりド変態な人に限ってその部分のアンテナが高くなるから。
同性同士でも異性同士でもSMでもなんでも置けばいい。中学生が図書館に行ってトイレでマスターベーションすることが図書館職員の悩みの種なくらいのほうがいいんじゃないだろうか。
程よい抑圧があって、でも完全にシャットアウトすると呼吸困難に陥ってしまう、あえてちょっと抜け道を作っておくことが大切。エロだとかグロだとかナンセンスだとかの話。
ネットですぐに閲覧できるというのはユルユルすぎておもしろくない、程よい抑圧があってこそのエネルギーの爆発につながるのだから。

12.24.2008

Memo

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祖父はようやく退院し、今は自立に向けて実家で生活している。
思ったよりも体力が落ちている様子で、1人で満足に出歩く事もままならなくなてしまった。正月は毎年祖父が豪華なおせち料理をこしらえていたのだが、それもできそうもないので、孫の僕にメモ書きを渡し、おせち料理の材料を買ってこいと指令を与えてくるのだ。
そのひょろひょろ文字のメモ書き、そして探り探り書いたであろう地図がとてもいい。

「大根 無い時は キャベツ」
「タイガーえび 大 10匹位 一三〇〇」
「外に美味 なんか」

12.23.2008

Voice


Happy Christmas from AKQA

最後の「チーン」は世界を救うことが可能なんじゃないか、大袈裟に言ってしまうとそこまでに達してしまうくらいな聴後感。
考えてみれば、レンジの「チーン」はなかなか類い稀なるアホな音。喧嘩の仲裁にはもってこいの音かもしれない。
「チーン」て言え!って幼少の頃から叩き込まれて、一番理想的な「チーン」を言えるようになった奴だけが家庭の台所で使ってもらえるようになる。バカバカしい音を必死こいて習得して、それでも自分という個ではなく「レンジ」なり「チン」なりの集合として扱われるわけで。
本当はもっと別の声を出したい、もっと注目されたい。そんな奴らもいただろう。体制に反発し、あえて「チーン」と言わずに「パッパカパー」と言ってレンジ社会から抹殺された奴もいただろう。

そんな奴らの魂の叫びが聞こえたような、それでもアホな顔してひたすら「チーン」を言わされ続ける、そんな星のもとに生まれてしまった奴らの魂の叫び。
あんなに積まれてまで「チーン」を言ってるあいつらの顔が見れるのなら見てみたい。

AKQA

12.22.2008

Message


http://www.youtube.com/watch?v=jIxrYTG8dng
ニュースクール大学の占拠

ニューヨークより

わたしたちは、いま、ニュースクール大学を占拠しました。

わたしたちは、この空間を、わたしたちと、わたしたちに賛同するすべての人びと、
そして、あらゆる自律的な活動のために、解放しようと思います。

わたしたちは、この大学の奪取によって、いまギリシャやイタリア、フランス、スペインで、
大学や路上を占拠している人びととの連帯をハッキリしたかたちで示したいと思います。

この占拠は、大学の企業化や教育の貧困といったニュースクール大学の個別的な状況へのレスポンスとしてはじまりましたが、危機に瀕しているのは、なにもこの大学だけでなく、ニューヨーク全体がそうなのです。私たちのうちの多くの者は、家賃をやりくりすることができず、居場所を失くし、生活費すらろくにないまま、これから数ヶ月のあいだに、そのうちの数千人が仕事を失なうことになるでしょう。

つまり、こうした耐えがたい状況は、わたしたちの大学や街だけでなく、わたしたちのあらゆる社会関係の場において、資本主義が存在するところならばどこにでも存在するような、きわめて一般的なものだということを強調したいのです。

したがって、今夜、ニュースクール大学ではじまったことは、この場に限られることではないし、また、そうあってはならないのです。

この危機の時代に生きるわたしたちは、この占拠によって、ニューヨークや合衆国全土での動きを連動させ、占拠や封鎖、そしてストライキの来たるべき波を起こしたいと思っています。

確実にいえるのは、

こ・れ・は・ま・だ・ほ・ん・の・は・じ・ま・り・に・し・か・す・ぎ・な・い

ということです。

ギリシャ、イタリア、フランス、スペイン、そして、来たるべき反乱へ、

ニューヨークから、愛と連帯をこめて

ニュースクール占拠委員会

日本語訳より引用


この現象が何を意味して、何に影響を与えるのか、僕はよくわからない。
それぞれにとっての意味は思っているより複雑だと思う。でもはじまりを作る、その言葉を発すること、すばらしいことではないだろうか。

12.21.2008

Compass


素人の乱の松本哉さん関連の著作が出ているのでチェック。
ブログを毎日チェックさせてもらっているRLLさんのエントリーに書評が出ている。

この本に出てくるのはそういったちっぽけな、でも、親密な関係を作り上げようとしている様々な人々だ。音楽やラジオ、農業や古本屋、リサイクルショップや労働組合などのハブで繋がった人々。リスクやコストを自分達で分け合い、自分達のメディアやコミュニケーションを通して自己表現する。でも、それは私有によるエゴの表現ではなく、協同と協働の境界にあって始めて生まれるものだ。この本の冒頭で松本哉が言うように、下流ってのは流木だとか洗濯物だとかバットやボール、胡桃やエロ本や長靴なんかが落ちていて、けっこう豊かに遊べる場所だったはずだ。それがいつのまにか貧乏人やら負け犬やらを指す言葉になってしまい、それこそ、主流や上流にいる人々が作った見方にヤられてしまっている証拠だ。そんな矮小な見方は放置して、僕らで好きなようにやればいい。そうすれば、コンビニやイオンや保険や銀行やATMやブックオフが無くても生きていける。

”書評「さよなら下流社会」”より


磁場がことごとく狂ってしまった今とこれからにおいては、支給されたコンパスはもはや正しい方向を示さない。
自分用のコンパスを作って、それをたよりに歩いていくしかない。

12.20.2008

Genuine

コトバ/デザイン/アソビ

長谷川踏太さんの「コトバ/デザイン/アソビ」という本。
現象の捉え方、そして表現の仕方、どれもこれも素晴らしく、こんな人がいるもんだと関心。
巷にあふれるお仕着せがましい広告やプロダクトや、「それっぽい」おしゃれな感じのデザインでもない、やりたい放題やてるけども、しっかり成立させている、実力のある芸人さんのネタを見ているような感覚で、ワクワクしながらページをめくった。今年一番かもしれない。

Performer



左側の微動だにしていない少年がいったい何なのかというのが問題だと感じた。

a.神業をまのあたりにして、息をすることも忘れて見入っている
b.入った数を数える係としての責任を全うしている
c.右の奴に銃をつきつけている
d.コインを入れるところにチンチンを入れたら抜けなくなった

いずれにせよ、背景としてのストーリーは答えの数だけあるだろう。
終わったあとのこちらを振り返った顔もすべてのストーリーに対応できうる顔なので、なかなかつぶしの効く役者になれるのかもしれない。
そして右の人の神業は本当にすごいと思う。

12.11.2008

Dust

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一ヶ月がかりで自室を整理。埃まみれの本棚を引っ張りだし、段ボールに押し詰められていた書籍の過数を並べた。

念願の大きなスピーカーを入手すると、良い音楽を効きたくなり、手当たり次第に音源を探す日々。
消化するべきWEBの仕事がなかなか終わらない。

僕の20代前半も終わろうとしているんだなと思うと、焦らずにはいられない。