10.21.2009

Kirei

■ 高校の頃の恩師宅に招かれて、お肉を頂く。恩師が恩師と呼ばれている理由。それは、生徒会をやっていた頃に恩を売られているからである。文化祭を企画していた時、どうしてもXboxというゲーム機を生徒会で買う必要があり、その予算捻出のために全校生徒に配るパンフレットを業者に発注せずに手作りで作るという選択をしてしまい、案の定スケジュールがギリギリになって、ワールドカップのベルギー戦があった日にその恩師は僕と一緒に学校に泊まりがけでパンフレット作りを手伝ってくれたという恩を売ってくれたという理由だ。あの日、ベルギー戦を生で観ていなかったのは、日本中で僕と恩師だけだと思っていたものだから、その時の恩師の息の臭さと共にセンセーショナルな出来事として記憶している。

その恩師とお肉を食べている最中に、「何故大学を途中で辞めたんだ。学歴を気にせずに社会で生きていくっていうのは、なんというキレイゴトだ!」というようなことを言われた。大学を出ていなくて、根気も忍耐も無いような人間に明るい未来は無いのはまぎれも無い事実で、それでもニヒルに学歴なんか関係ないなんてことを言うやつはキレイゴト好きな奴だということなんだろう。

「それでもこんなに楽しく生きてるんだよ!」っていうのを、目に見える形で見せたいんだけど、そんなものはどこにもない。ますます恩を返しにくくなって困ったなぁと実感した。

でもキレイゴトばっかり言いながら生きてる、尊敬するような人をいっぱい知ってる。汚いキレイゴトを言わないように気をつけないといけないけど、もう少し現状維持するしかない。何にせよ、そんなん知るかバカ!って思えるようになりたいな。やっぱりキレイゴトって言われてガックリきてしまったのは事実だから。
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■ そんなエピソードがあったのに、平日の昼間に実家の庭を掘る作業をし始める。どうなるかはわからないけど、地下鉄を作るということを見切り発車させた。来年から高級官僚になる友人も、修士論文と平行させながら作業にあたってくれている。
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■ そして今日は雑誌のインタビューと撮影を新世界で決行。市井のド素人を対象とする場合、取材する側の気概というか、平気で相手を傷つける心構えというか、そんなゴリ押しのストロングスタイルが要求されるっていうのを強く感じた。まだまだ場を支配するディレクションの工夫のポイントはいっぱいある。すごく時間をかけたから、その分得るものは大きかった。

集合場所でスタッフの橋口と顔を合わせた瞬間に、「ガム、買ってくる」と一言残して売店に走ったのは本日のハイライトだろう。相変わらず緊張癖が治らない僕の口が明らかにパサパサになっていて顔色も悪かったから、「こいつはいつも以上に口が臭い!」と瞬時に判断してくれたからだろう。感謝。
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