11.05.2009

Warau

昨日、お昼くらいまで寝ていた。
「空手の師匠」が何度かぼくの部屋に勝手に入ってきていたのは分かっていた。ブツブツと何事かを呟きながら、「お邪魔します」といって部屋をうろつき「また今度」といって帰っていくというパターンを何度かしていた。
全部無視して、寝たふりをしていた。
何度目かわからないが、「空手の師匠」がまた来たな、と思ったら、もうひとり「心理学セミナー狂い」も一緒に現れた。
おっと今日は平日なのに、サラリーマンの「心理学セミナー狂い」はそこいて、ただならぬ意味がそこにあるのではないかと察し、狸寝入りを中止。

3人でおいしいラーメン屋を目指す。「心理学セミナー狂い」が運転、僕は助手席、そして後部座席の「空手の師匠」は身を乗り出して僕らの顔と顔の間に、というお決まりのポジション。

「心理学セミナー狂い」が会社をサボったただならぬ意味について聞こうとしたら、「昨日も一昨日も、ずっと泣いててねぇ。ずっと、泣いててねぇ。」と1人で話しを繰り出す。あぁ、めんどくさい話になるなと思い、後部座席の「空手の師匠」がごそごそと自分の鞄を漁り始めたので、ナイスタイミング!話を逸らそうと思った僕は、「師匠、何やってるんですか!?」と話を逸らした。
すると、「空手の師匠」は、「笑おうとしてる」と一言。
彼の手元を見ると「笑える英単語」という怪しい本。

話が逸れたどころか、泣いてばかりいた「心理学セミナー狂い」が笑った!
ナイスタイミング!師匠!

悲しい時は笑えばいい、ただそれだけのことなんだ。
精神病院で地獄を見てきたという過去を持つ「空手の師匠」ならではの、現実逃避メソッド。
友達と一緒にいる時くらい、笑ってればいいじゃないか。どうせ夜になって1人になれば悲しみと向き合わないといけないんだから。そういう意味で、現実逃避をうまく日常に織り交ぜれるかどうか、そのへんが人生との付き合い方に彩りを増す。

結局、遠いところにある「おいしいラーメン屋」は閉まっていて空しい限りではあったが、「心理学セミナー狂い」が泣き続けた理由を聞くという最悪の流れだけは避けれたので、本当に良かった。

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